37・「キックバックリバウンド」




先日、コレを書いてから、一部のミーティング参加者の方との間に、少し溝が出来てしまったようです。

書かれた本人の方は、さほど気にせず、その後のミーティングにも参加されていたので、私の気持ちがわかって頂けたようなのですが・・・

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問題は、「モトクロスコースを走ってはいけないとかジャンプをしてはいけないという事」です。

今まで「しなくてはいけないこと」に関しては詳しく書いてきましたが「してはいけないこと」に関しての詳細については書いていませんでした。

これを教訓に、今後は「してはいけないこと」に関しても、詳しく書いていきたいと思います。

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オフロードでのケガは、その殆どがモトクロスコースやジャンプ(ギャップもジャンプに含まれます)で起こりますが、これには要因があります。

自然界には殆ど無い、人造の危険なジャンプがあるからです。

具体的には、ホイールベースよりも短く、尖がったジャンプ(ギャップ)です。

いつも基本練習で使う場所にあるコブや段差もこれにあたります。

(大きなジャンプも初心者にとっては安全とは言い切れませんが、ホイールベースよりも長く、尖っていなければ、小さく尖ったジャンプよりは安全です)

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それでは何故、ホイールベースよりも短く、尖がったジャンプ(ギャップ)が危険なのか。

それはキックバックリバウンドを生んでしまうからです。

キックバックリバウンド?

なんですか、それ?という感じだと思いますが、百聞は一見にしかず・・・

コレです。
(JRさん、快く引用を許可して頂いてありがとうございますm(__)m。誤解なきように書きますが、この時はたまたまフォームが崩れてしまっただけで、通常はちゃんと体が動いています(^^;))

このように、急激な車勢変化に体の動きが付いていけず、バイクのリアに体が跳ね上げられて、前転宙返りを起こすことです。
(私はこれが原因で二回骨を折りました(^^;)

いつもの基本練習は、基本フォームを作るという目的以外に、このキックバックリバウンドを避けるための体の動きを練習するという事でもあるのです。

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このキックバックリバウンドは、当然ながらスピードが上がれば上がるほど強くなります。

上手くなってくれば、シッティング状態でもジャンプすることによってクリアすることができるようになりますが、それも限界があります。

ここでスタンディングの登場です(笑

このムービーで、け〜ずさんは同じ場所をスタンディングで通過していますが、同じぐらいのスピードでも、遥かに安定して走れています。

これは、シッティングよりもスタンディングの方が自由度(体を移動できる量が多いのと、バイクの動きに影響される量が少ない)が高いからで、これがオフロードの基本はスタンディングと言われる理由です。

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では何故、シッティングで練習するのか。

それはスタンディングをすること自体が、初心者の方には難しいからです。

スタンディングでも、骨盤を立てたフォームで走れないと、キックバックリバウンドを生み出してしまうのですが、初めてバイクに立って乗るのに、更に骨盤を立てて乗れと言われても、スタンディングで走るのが精一杯・・・という状態になってしまうでしょう。

まずはシッティングで骨盤を立てることと、その重要性を理解してからスタンディングに移行する。

回り道ではありますが、結果的には最短距離となるのです。

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話を戻しますが、私は以前から、「モトクロスコースを走ってはいけないとかジャンプをしてはいけない」と書いてきましたが、色々と考えるうちに、全否定してしまうのは良いことではないと思うようになりました。

私は、何事にも好き嫌いはあり、自分が好きではないことでも、否定はしてはいけないという考え方なのですが、この問題に関してだけは、初心者の方にケガをして欲しくないという思いから、全否定してしまっていたのです。

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モトクロスコースやジャンプも私は楽しいと思います。

ですが、バイクに乗る事の基本が出来ていない初心者にはリスクが高いものです。

ですから、自分のレベルをわきまえて、無理をしないように楽しみましょう^^

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追記

ミーティングでも、今後はモトクロスコースやジャンプを取り入れていく予定です。

ですが・・・

モトクロスコースやジャンプは、スタンディング・コーナリング・ブレーキングといったメニューをある程度こなしてからとなりますので、ご了承下さいm(__)m

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